焦げ過ぎソーセージ(リミッターのかけすぎ注意)

皆さん、お久しぶりです。今年のボストンは猛吹雪が続き、バスが
動いていなかったりして、昨日は久々にスタジオに行って来ました。

マスタリングスタジオにやってくるファイルが全て素晴らしい
レコーディング、ミックスの過程を経ていればいいのですが、
そうではないファイルも結構あります。


写真1;ミックス後の波形


これは、私が自分でミックスしたものですが、近年のミックス後、
マスター前は、こんな感じではないかと思います。


写真2;マスター後、常識的な波形


これはマスタリング後の波形です。写真1と同じ曲ではないのですが、
音圧はそれなりに上がっていますが、ダイナミックスレンジは失い
過ぎていない理想的な形です。


写真3:ポップスのマスター後の波形


音圧が上がりすぎていて、ダイナミックスレンジは殆どありません。
一聴すると、音圧が高い分一瞬いい音に聴こえるという
人も少なくはないのですが、音楽的に
いい音かと言われれば首を振りたくなってしまいます。
長く聴いていると、耳が疲れてしまいますね。
ポップスの一部の楽曲ではそれが問われているので、エンジニアと
しては要求されればやらないといけませんが、、、。

チーフエンジニアのジョナサンは、こういう波形の形を見て、
「ソーセージ」と呼びます。授業では、リミッターをかけすぎて
ソーセージみたいになっちゃいけないよと教えられるんですが、
私の初回のプロジェクトは丁度そんな感じだったので、
「いい例だよ」って言われてしまった事もあります。


さて、昨日の珍客1


ファイルのみが届いていて、クライアントがその場には
居なかったのですが、ファイルを開けると、
既に全てのファイルが写真3のような形をしていて、
聞いたら、ダイナミックスレンジがないどころか、
歪んでいました。

私「このソーセージは既に焦げているけど、一体今からどうやって料理
するの?」

ジョナサン(私のジョークに大爆笑)、、、、。「ん〜〜、これはもう
feedbackをメールに書くしかないねえ。」


いくらなんでも歪んでたら、CDにどうやってするよ?って奴ですね。