リミッター、何を選ぶか

かなり、個人的な価値観での記事となるが、


リミッターで、私の最初の選択肢は、チョイスがあればであるが、
TC system6000の中のものを使うであろう。
それなりに値段も張るが、とてもよい機材だと思う。


チーフのジョナサンも使っているし、その他
多くのスタジオで採用されている。


理由は、かなり単純なのだが、かけた感じが自然であるから
である。今は所有していないが、学生の時には、ライブラリのMD3
だか、MD4のリミッターを使っていたと思う。
他にも、色んな設定が出来るリミッターがライブラリに
あるみたいなので、Advanceな使い方をするにも
細かな設定まで追求できそうであるが、
プリセットの状態で不自然でないのが一番の決め手である。


現在は、残念ながら持ち合わせていないので、手持ちのプラグイン
リミッターは、


PSP Xenon


利点は、Transientの種類を選べ、Attack, Releaseの
コントロールなど基本的なセッティングはもちろん、
左右のGain Reductionをどれだけするかなど、
細かな設定ができる。デフォルトのまま使うと、
リミット感が顕著に出てしまうので、手動での
コントロールが必要だが、きちんとセッティングすれば
使える。
Waves L2, L3のように低域への嫌な感じの影響はない。


Oxford Sonnox Limiter



Attack Releaseのコントロールは勿論、
リミッターに使ったことはないのだが、Knee
コントロールも可能。
元のミックスをもうちょっと勢いをつけたい
というときに、
"Enhance”コントロールを試す事もある。
上記のXenonと同じく、
Waves L2, L3のように低域への嫌な感じの影響はない。


Waves L2



ハードウェア、ソフトウェア、共に使用経験があるが、
低域が膨れてしまうという特徴がある。
Attackのコントロールはできない。
ARCこと、"Auto Release Controller"は、
初心者には使いやすいと思う。

"IDR"と呼ばれるDitherの選択が初めて搭載された
リミッターということで、かつては重宝されていたが、
今となってはかなりold styleになってしまった。
Ditherは、殆どのマスター用プラグインに、DAW
のどこかしらについているため、わざわざリミッター
と同時に加える必要はなくなってしまった。
より、改善された機材が開発されたと
いうことであろう。


Waves L3


Multiband Compression機能のある、"Multimaximizer"
を所有していないので、そちらの方の詳細はわからないが、
Limiterの方は、低域への影響についてはL2より改善された
と言われているが、まだまだ強い。
ARCはついていないが、手動でReleaseのコントロール
可能。Attackは自動なので、数値を変えたくても
できない。
何よりも、困惑させられるのが、
"Profile”から、複数のプリセットを選べるようなのだが、
その内容が、
frequency rangeによってReleaseタイムを変えるという
ものである。
確かに、マスタリングで、音域ごとの調節は大事な
プロセスなのだが、chanではなく、オーディオそのもの
を変化させてしまうBig Processをリリースのみで
コントロールするというのはかなり厄介なシステムだ。
また、マニュアルに、そのプリセットの内容が全く
記載されていないのも使いづらい。