QC (Quality Control)

マスタリングの過程で、大事な仕事の一つにQC(Quality Control)という
作業があります。

一体どんな作業かというと、マスター後の2mix(オーディオ)を
聞いて、デジタルノイズが入っていないか、変な音が混入していないか、
音が途中で飛んだり、途切れたりしていないか、トラッキングエラー
(特に曲間のミス)がないか、などをチェックし、
紙に手書きでリストアップする作業です。

スピーカーではなく、LoやHiをより聴き取るため、ヘッドホンを
使ってやります。

また、レコーディングの過程で誤って入ってしまった音、例えば
アコースティックベースのアタック音、ピアノのペダルを踏む音
が目立ちすぎないか、など、ノイズリダクションの過程で消す事
ができそうなものについても書き出します。

しかし、どこまでをノイズとして捉えるかは、ものによっては
頭を悩ませることもあります。

主に、アシスタントやインターン生が始めてスタジオに入った時に
必ずやる作業なのですが、私も、インターン第一日目はこの作業でした。
リスナーとしての客観性が必要なため、チーフではなく、アシスタント
がやる事がしばしばあるみたいです。

特に技術が必要という訳ではありませんが、CDの音や、曲間の
事など、マスタリングの過程の知識が必要です。まあ、強いて
技術のうちに入らない技術と言うならば、、、仕事なんだから
注意深く聞いてなきゃならない、、、くらいですかね。
商品を作る訳ですから、退屈だとか、この音楽が好きとか
嫌いとかは当然言っていられません。
何故、マスタリングエンジニアがやるかと言うと、マスタリング
エンジニアが、いよいよCDの盤を焼き付ける直前の
最後のリスナーだからという理由です。