マスタリング
ボストンもまだまだ暑さが残っていますが、新学期が始まりました。
今学期の目玉の授業の一つが
マスタリング
のクラスです。
実は、先学期も同じクラスを取ったので本当は取ってはいけない
ことになっているのですが、担当の先生と副学科長にお願いして
取らせてもらうことになりました。
でも、マスタリングって何、、、、、?
ミュージシャンでさえ、一部のプロデューサーを除いては、
馴染みのないことなのかもしれません。
バークリーにやってくる、演奏家でさえ、
友人「Acoさん、マスタリング頼んでいいですか?」
私「いいけど、ミックス終わってる?」
友人「いや、録音しただけです」
なんて会話をしているくらいです。
実は、2008年に自分のバンド、9Qでアルバムを作ったのですが、
CDのinfoはこちら
http://www.asahi-net.or.jp/~ak5k-mcst/9QCD2.htm
その時なんて、
「え〜〜〜!!ミックスしたのに、まだ作業残ってんですか!!!!????」
と思っていました。そして、自分が思っていたより、$$$$$$、、、。
話は戻って、マスタリングとは、、、
http://ja.wikipedia.org/wiki/マスタリング・エンジニア
を長い時間かけて読んで頂いてもいいんですが、簡単に解説しますと、
まず、音楽制作〜CD完成まで、時間順に
作編曲及びメンバー集め(ミュージシャンの仕事)
↓
レコーディング
↓
エディティング(編集)
↓
ミキシング(ミックス)
↓
マスタリング(プリマスタリングと呼ぶ人も居る)
↓
QC(クオリティコントロール)
↓
CDプレス(プレス工場で原盤制作し、出荷用のCDを製造すること)
なのですが、最後から3番目の「マスタリング」単独あるいは、
最後から2番目のQCもマスタリングの仕事の一部となる事もあります。
マスタリングとは、CD制作の場合、
(かなり大雑把に書きますが)
1.音質補正、音圧調整
例えば10曲入りのアルバムを作る場合、レコーディング〜ミックス
が全て同じ日に行っていることはなかなかありません。そのため、
全曲のレベルや音質がバラバラに聴こえてしまうのでその
調整。
イコライザーを使って音を聞きやすくする。
音圧調整は、音圧を上げて、音を大きくする。
↓
2.ディザリング
サンプルレートの異なるオーディオをCD標準の44.1kHzに
コンバート(変換)するとき生じるデジタルノイズ
(ハーモニックディストーション)の除去
↓
3.その他の種類のノイズの除去
(レコーディング中誤って入ってしまった音など)
↓
4.曲間、フェードイン/アウトの調整(編集)
↓
5.CDのインフォメーションを入力
タイトル名、アーティスト名などをテキストで入力
EAN/ISRCコードと言って、その曲につけるコードナンバーの入力
↓
6.マスター用CD(普通のではなく
http://shop.startlab.co.jp/shop/g/g011BZP1000/
こういう奴です)へバウンスする
この、マスター用CDに焼いたデータを持って、プレス工場へ
持って行けば、さあ、CD出荷の準備ですよお〜〜!という訳です。