Side Chain Compression VS Multiband Compression
マスタリングによく使われるこの2つのエフェクトなんですが、
非常にこんがらかりやすいみたいなのですが、
実は全く別物です。
その影響の差は、大変大きいのです。
さて、何故かという事を説明する前に、side chainについて
原理を理解していれば、こんがらかることもないのですが、、、。
まずは、side chainについて。
side chainは、オリジナルのシグナル(メインインプットへ
送られるシグナル)とは別にシグナルの通り道を作り、
その、別のシグナル(Detectorという)にのみエフェクト
(特にコンプレッサー)を作用させます。
マスタリングの場合は、例えば、Low Endが膨らみすぎている
ときなんかは、DetectorにLo Pass Filterをかけ、その部分
に対してのみコンプレッサーをかけたりします。
オリジナルシグナル+Detector(LowがCompressされたシグナル)
を同時に聞いているので、聴覚上、Lowの膨らみが
解消されて聞こえます。
例えば、Crane SongのSTC8というコンプレッサーは、
EQと接続して使うのが望ましいと,
マニュアルに書いてあるくらいなのですが、
マスタリングにおいて、全シグナルにコンプレッサーを
どどん!とかけるのではなく、
Detectorのみにかけるというやり方が
それだけジェネラルに重要視されているということが
わかります。
それに対して、Multiband Compressionは、
オリジナルのオーディオそのものに、
各帯域ごとにコンプレッサーのセッティングができる
というものです。
だいたい、4〜6bandのものが多いです。
上記のside chainと同じ目的で、Low Endの膨らみを
解消させるために使うとすると、
例えば、20Hz以下のところにコンプレッションをかければ
いいのですが、
side chainに比べて、当然、大きな変化をもたらします。
なので、なかなかうまく使うのが難しいです、、、。
試す事はあっても、実行する回数は、、、ちょっと自分の中では
少ないです。うまく使う方法はあるんでしょうけど、、、。