一週間前

しばらく、震災の事などもあり、自分自身思う事があり、
ブログを更新していませんでした。
ボストンでも、復興を願い、様々な事が取り組まれています。
先日、Berklee内でも追悼会があり、参加して来ました。
自分ができることは本当に限られていると思います。
何もできないに等しいかもしれません。
自分なりに考えた結果、友人の主催する、チャリティーCDの制作
に参加する事にしました。
まだまだ参加者は募集中だという事なので、参加したい方、
この期に私と音楽制作をしてみたいという方、
いらっしゃったら連絡下さいね。



さて、先週ですが、私のインターン先のスタジオ、M- Worksでは
様々なイベントがありました。


その中の一つ。
George Massenburg氏のクリニックが月曜日にありました。
Massenburg氏は、エンジニア界では有名人。
Earth Wind and Fire, Linda Ronstadtなどのエンジニアで、
グラミー受賞者です。
バークリーには半年に一回来校し、M-worksでチーフのJonathanと
共にクリニックをするのですが、
私は、3回目の参加となりました。


まず、マスタリングのスタジオでのクリニックなので、
Georgeが持って来たMixをJonathanがマスターして、
マスター前と、マスター後でどのように音が変わったかと
参加している学生に尋ねます。


クリニックなので、かなりわかりやすくやってくれて
いたのですが、
元のファイルのベースがかなり大きく聴こえたので
(Mixが悪いという訳ではありません。MixとMasteringでは
かなりコンセプトが違うのです)、
EQを使って適切なレベルまで落とされました。
音圧を上げることによって、Lo Endにコンプが掛かりすぎるので、
そこの帯域(だいたい20Hz以下)をCut,そして、このファイルの場合は、
ギター、ベースのMid Lowが大きくてVocalと多少競争していたので、
そこのCut(この場合280Hz)、そして、3kHzをほんのちょっとだけCut
でした。3kHzのほんのちょっとはあまりにも微妙な変化なので、正確には
聴き取れなかったのですが、
Lo End, Mid Lowに関しては予想通りでした。


そして、質問の時間です。


1.オーディオインターフェイスについて


Pro Tools 9 の登場により、インターフェイスはdigi design製の
ものでなくてもよくなったので、その話題になりました。
George氏曰く、192 I/Oは、古い方法で作られているから、
わざわざそれを選んで使う必要はないとのこと。
新しいAVID製のインターフェイスはどうかと学生が質問
していましたが、まあ、微妙な表情でしたね。


2.マスタリングのプラグイン、リミッターについて


これは、私がした質問ですが、
(クリニックの参加3回目にして初質問です 笑)
マスタリングのスタジオまで持っていけないような
Low budgetの音楽、または音源を
自分で音圧を上げなければならないという事は
どうしてもでてきます。

そこで、プラグインでいいリミッターはないかと。
バークリーの学内には、Waves L1, L2, L3があるのですが、
正直言ってこれらで元の音の良さを維持するのは非常に難しいです。
なので、他のプラグインにしたいのだけど、何かおすすめ
はあるかどうか尋ねてみると、


場合によってはPSP XenonまたはVoxengo Elephant(?)
が使えるけど、やはり一押しは、TC system 6000の中に
あるリミッター(by Jonathan)だそうです。


因みに、TCのplug inはTDMしか対応していないということを
言うと、


George氏が何やらニヤニヤして、
「何でTDMしか供給していないかわかるかい?
そこでお金を稼ぎたいからだよ(笑)」

だそうです。


備考


TDMとは

Pro Tools HD システムおよび VENUEのみで利用可能
Pro Tools および VENUE システムの DSP カード上の
ハードウェアを活用するという
利点があるが、Pro Toolsはマスタリングのプロセスに
おいて通常よく利用されているDAWではない。
TDMのプラグインは、Nativeのプラグインに比べ、通常、
値段がかなり高い。